学校長あいさつ

「伝統」         

校長 西幅孝弘

桜が静かに舞う令和5年3月24日、卒業証書を手に96回目の卒業生が胸を張って校門を後にしました。希望を胸に中学校でのさらなる活躍と健康を心から願っています。そして新年度4月6日、校門をくぐる子どもたちの表情には、新しい出会いに胸をワクワクさせ、「今までの自分よりも成長したい」という言葉にならない願いが浮かんでいました。私たち教職員は子どもたちの願いを叶えるため、知恵と創造力を結集し「人権を尊重し将来、地域・社会に主体的に貢献しようとする子ども」を育てるため以下の教育目標及び学校像を全教職員が共有していきます。 

 

【教育目標】      

○よさを生かし 共に生きる子

○すすんで考え やりぬく子

○体をきたえる 元気な子

   【めざす学校像】

  • 子どもの安全と人権を守る学校
  • 明日が楽しみになる学校
  • 互いの人権を尊重し、よさを認め合う学校
  • 笑顔とあいさつのあふれる学校
  • 学力向上を保障する学校
  • 高い授業力を身に付けている教員が育つ学校
  • 地域に学び、地域に返す学校

 

本校の教育活動の拠り所として本校では3つのシンボル「菊の花」、「水辺の馬」、「かやの木」が長い間受け継がれています。校舎や周辺が様変わりしても、伝統が醸し出す空気感は変わることなく今に受け継がれています。

 

○菊の花は、「個性と協働、人権尊重」のシンボルです。

大小さまざまの菊の花は、それぞれの個性を発揮しながら一つひとつの小さな花が集まって咲いています。同じように学校も多くの児童が日常生活の中でふれあい、ときにはぶつかり合いながら人間関係の大切さを学んでいます。互いのよさや違いを認め合い、尊重し合う態度や思いやることは生きる力の土台と考えています。

○水辺の馬は、「深い思考、そして自主・自律」のシンボルです。

「馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできない」という西洋の言い伝えです。機会を与えられたとしても、それを実行するかどうかは本人の気持ち次第であるという意味です。子どもたちの学びもその内面にある学びに向かう力を引き出し、高めていくことが肝要です。

 

○かやの木は、「健康と体力」のシンボルとしています。

校庭には高くそびえ立つかやの木があります。大地にしっかりと根を張り、緑の枝を広げながら「たくましく、まっすぐ伸びろ」と子どもたちに語りかけています。子どもたちの心身の健康と安全は学校教育の中で何よりも大切です。心と体が大きく成長する小学校6年間で豊かに生きるための力を身に付けさせていきます。

 

3つのシンボルは不易なものでありながら、令和の今も新しく「人権尊重」「主体的な学び」「健やかな成長」を学校教育の根幹として示してくれています。その理念の下本年度も子どもたちが「早く学校に行きたい。」「早く明日にならないかなぁ。」「早く友だちに会いたい。」「もしかしたらこんなことができるようになるかもしれない。」という気持ちをもてるよう指導と支援をしていきます。子どもたちが、わくわくしながら明日も行きたくなる学校を目指します。